製本会社が潰れる5つの理由

なぜ製本会社が潰れるのかを5つの理由から解明していきましょう。

得意先が印刷業からITへ転向している

最近よくあるケースです。
チラシなどの印刷は格安なネット通販などに流れ込みます。
IT関連へ転向している印刷会社は自社内で印刷加工するよりも
ネット通販に外注しているほうが利益が取れるため
印刷加工物はネット通販へ依頼するのです。

当然今までよりも営業力をつけ
印刷前工程や地域の企画などにも
参加し自社の力をつけていきます。

印刷会社の復活劇はこの転向型のスタイルが圧倒的に多くなっています。

情報量が乏しい

転向型スタイルの印刷会社にしがみつき
製本作業を営業しつづけている会社の仕事量は
徐々に減っていきます。

「最近〇〇会社から仕事が減ったなあ」
などとこぼしている製本会社は
なぜ?
の疑問で終わってしまうケースが多いです。
得意先印刷会社からの情報が乏しいのか
自分の探り方が足りないのか
どちらかの場合です。

気づいたところで
IT関連には脆弱な製本会社
諦めてしまいます。

解決策

  • 情報のアンテナを張ること

情報のアンテナを張ると言っても
具体的な方法がみつからないケースも多いと思います。

アンテナの立て方

  1. ネットでの検索。ホームページの更新など変化をみつけます
  2. 印刷会社の担当営業の最近の動きを聞き出します(多少の話術は必要ですが、何気ない会話を多くするだけで十分です。)
  3. 印刷会社の社長に直接お話を聞きにいく
  • 製本会社ができることを提案すること

自分たちの技術、できることをもう一度分析して強みをしっかり売り込みます。

  • 社員の中には、いままで気が付かなかった特異なことをできる人もいるかもしれません。社員の長所を見つけ出す良いチャンスかもしれません。
  • 社員の短所を直すより長所を見つけて伸ばすことは会社の成長の近道になる

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変更作業にお金をもらえていない

多くの製本会社の場合、作業の途中で指示の変更が
得意先からくることがあります。

変更の指示内容に関しては
細かいことから大掛かりなものまで
様々です。

当社でも作業途中の変更指示は毎月60件を超えています。
もちろんお金はもらえてません。

作業の変更内容

変更内容で特に多いことは
行先の変更です。

たとえば10万部の仕事を〇日に一括納品という指示
→22,550部〇日、77,450部は翌日に変更
作業は終わっています。1パレットの部数は8,800部です。
1梱包は100部です。

さてどんな追加作業なのでしょうか?
1.パレット分けの積み替え
2.1梱包をひもとき50部を2つに分ける
3.品名表示の札紙の作り変え、貼り直し

他には
1.スタンプ表記の変更
2.実は指定パレットがあった
3.納本部数変更のため一般用部数の変更
4.梱包部数の変更
5.結束ひもの色変更
6.予備数の追加
などなど

一人ではとうてい出来ないので
再度指示の変更を流し、

リフトで移動するす人
積み替え作業する人
札紙を作る人
梱包をやり直す人
などに作業指示をします。

いったいいくらになるでしょうか?



当社の変更指示のデータからは
3か月で人件費のみで90万円弱でした。

異常ですよね

しかし、このような
嘘のような本当の話が
日常茶飯事なのです。

解決策

はたして解決策はあるのか?

口頭でのやり取りは危険です。
なぜなら、その場しのぎで
「発注書起こすとき、色をつけるから」
と言われて終わるからです。

    • 契約の見直し

お金が絡むので契約書見直ししかないと思います。

  • 作業費がでない仕事はやらない

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品質要求項目が増えた

ひと昔前ならば
多少梱包形態がキレイでなくとも、
本の寸法が1㎜短くてもクレームになることは
なかった。

今では
パレットから5㎜はみ出ているとか
梱包表示のスタンプが読みにくいとか
本の内容とは関係ない場所でのクレームがつく

製本会社は主に印刷会社から材料を預かります。
100%の精度でない印刷物です。
紙の波うち、くせ
折れ曲がったいる
などなど

印刷会社は
予備をつけているから
製本加工では不良品を混入させないで
と要求されます。

製本会社は印刷会社の不良品を排除する作業をします。
そもそもその排除作業が余計な品質管理作業なのです。

本来なら100%の精度の材料ではじめて
100%の精度の商品ができるのです。

この手の話をすると
たいてい排除するのが製本会社の仕事だと
言われます。

さらに商品によっては
製本会社から梱包発送業者に商品が移動します。

梱包会社から、製本の不良品が混入されていると
報告を受けることがあります。

梱包作業の時発生した本の角が少し折れ曲がっている
などです。

1冊不良品がでると
その商品全数を再検品しろと
製本会社に戻って検査のやり直しです。

印刷会社からは予備でまかなってと言われ
梱包会社では予備では補ってくれない。

理不尽だと思いませんか?

というか梱包会社が正解なのかもしれません。

製本会社も印刷会社に100%の精度を
要求するのが正しい姿なのではないか?

ですから100%の精度でない印刷物で作業をするため
製本会社が潰れるベスト5にランクインしました。

解決策

はたして解決策はあるのか?

現状では解決策はないというのが回答でしょうか!

製本から先の後工程(梱包会社、書店など)で
予備数量でまかなうことができれば
可能でしょうが・・

印刷機は進歩して品質のレベルを
あげることはできましたが、
根本的な
印刷加工物といった完成品までの品質レベルは
何一つ変わっていないのが現状です。

私的な考え方ですが、
商品の完全性を求めるならば
製本の後工程
検査機関を設けるべきだと思っています。
本1冊を作るのに
今よりもはるかに費用がかかるので
現実的ではありませんが、
日本の印刷加工物のジャパンクオリティーを
保つためならばこの方法がベストと考えます。

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モデルにするような製本会社がない


人は成長するときに必ず、モデルになるようなもの
みつけて真似をします。

まねる(→まなぶ)
学ぶの語源です。

沢山の製本会社、印刷会社をみてきましたが
目指したい規模はあっても
内容を真似したい、モデルにしたい会社と出会ったことが
ありません。

正直、理由はわかりません。

魅力的な・・
うらやましくなることもありません。

他の業界に目を向けると
目指したくなるような会社がたくさんあります。

もしかすると我々は下請け業に徹してきたおかげで
閉鎖的になり、器の小さな感覚が
体に身についてしまい、他からみても
魅力的にならないのかもしれません。

同業であるがゆえに

悪いところは目につきますが
良いところはあまり目に留まりません。

非常に残念ですが、他業種の会社に落ちていた小さなゴミが
製本会社では大きなゴミにみえてしまうのです。

同業であるがゆえに
完全コピーを目指してしまうからでしょうか?

解決策

同業をモデルにするのでなく、他業種の工場見学などを
意図的に増やしていき
他業種の生産工程、製造工程を
まねる(まなぶ)ことが
賢明ではないかと考えます。

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単価が安い


5つの理由というテーマですが
一言で言うと

単価が安い

この一言につきます。

各製本会社によって
単価の基準はまちまちですが、
全体的に言っても
相当単価が安いのではないでしょうか?

短納期対応でも安い

この製本業は短納期の対応ができるため
日本での製造になっています。

当然ロング納期であれば海外で安くできるでしょう。

しかし、印刷製本の商品は
クオリティーも高いものが要求され
しかも流通時間が短いため
最終工程まですべて日本で
の製造となります。

本来は値段がある程度
確保されなくてはいけない業種の1つです。

解決策

印刷業界の構造そのものが変わるか
業者が減り続けるか
でないと単価が上がる要素はありません。

が、しかし
単価そのものの上昇を望む前に
やらなくてはいけないこと
やるべきこと
があるのです。それが契約の見直しです。

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