これが製本会社の今やるべき事~第3回改善会議報告~

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第3回改善会議のレジュメ

第1回目は大手広告代理店など広告に関連する企業との対談、シンポジウムで始まったこの改善会議であるが、
今回で3回目を迎えることとなった。
当社だけでなく、多くの中小企業は企業実態に満足することなく常に改善を求めている。
改善し続けること⇒これが企業の未来永劫引き続くカギとなる。と信じている。

さて、今回は直接同業者である製本会社の経営者に多く出席を賜った。
厳しい現状、この印刷製本を取り巻く環境は決して恵まれた状態ではない中、たくさんの貴重な意見、ディスカッションしていただいた。
本当に感謝をしています。

さすがに製本会社のトップでの会話であるから専門用語が飛び交っていた。
概ね話す内容は決まっていたのだが、予想以上にそれぞれの一言一言に耳を傾けていただき非常に中身の濃い会議となった。

以下に内容をご報告するが、書面では書き表せないほどの臨場感は会場に参加した方の特権であると考えています。
伝わりにくい部分もありますがどうか承知いただき是非次回参加をお待ちしています。

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今製本会社が悩んでいること

多くの製本会社はたいてい同じような悩みを抱えています。
今回はその悩みからどのように解決していくかを各社に意見していだきました。

回答の多くはやはり品質に対してであった。
ここでの品質には直接の製品に対してものといわゆる仕事のやり方の2種類に分類される。

人間の質など、働き方に関しては下記記事を参照していただきたい。

製品の品質レベルの高度な要求

印刷会社を含めた多くの得意先は製本に対して高度な要求をしてくる。
時には「これが製本の仕事なの?」と思えるようなことまでも製本に高度な要求をしてくる。

時代の流れなのか、製本の不良品流出率は日本の車メーカーの不良品流出率よりもはるかに低い基準だ。
例えて言うならば100万部のDM折に対し数枚あるかどうかの不良品発生率であり、流出率にするとあるかないかの世界である。

そう、我々はこのわずかな不良品を出さないために日々努力しているのである。

員数以外のお金をもらわない予備作成など何の意味があるのかわからない。
それでも高度な要求に対応していかなくてはならないのである。

人件費の高騰

不良品を流出させないために今回出席していただいた多くの会社様では専属パトロール要因を配備していた。

効果はある一定の基準ではあるとの回答が多かった。

しかし、このパトロール要因も決して安い賃金で雇用しているわけではない。
直接製造の経費としてみなされるため現状安い単価の中でさらに利益率を圧迫する。

単価を上げるどころか更に安くなりつつある製本単価設定に追い打ちをかける状態となるのだ。

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まだまだ奥が深い製本の意外なトラブル

製本機は昔とさほど変わらない機械が多いため、機械そのものに製品の品質を求めるのでなく、付帯する検知器類に設備投資をする会社が多かった。
当社も例外ではなくほとんどの設備投資を省力化、不良品排出機構に使っている。

貼り込み、丁合は手指しの問題を解決すべき

今回参加された製本会社様には無線綴や貼り込みなどいわゆる丁合機を使う会社様も参加していた。
その中の意見としては、機械上に設置されている乱丁防止カメラで誤った製品を給紙した確率はほぼない。
多くは丁合機から1枚確認をした際に手で戻す際に発生しているのである。

当社でも昨年貼り込みで起きた事故は1枚手で差し間違えたものであった。

であるならば、ここでの作業を完全ルール化するか完全除外するか、別の箇所に検知器を設置するしか方法がないのである。

完全除外するルールをしている会社様もあったが、完全除外したあとの処理もルール化しないといけないため、2重の管理体制を作り上げないといけないという難しさはあるという印象を持った。

ここで当社で開発している検知器類を一部紹介し、丁合や貼り込み機でのテストも提案させていただいた。

現在ではまだテスト段階なので一部しかご紹介は出来ませんが、見て頂ければ理屈はご理解いただけると思います。

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製本のこれから

最後に製本業のこれからというテーマでディスカッションしていただきました。
印刷製本は地域密着、他業種とコラボ、デジタルとの融合といういくつかのカテゴリーに分かれていますが、
特に我々は埼玉県という製本のスペシャリスト集団という独特の部類に属しています。

物を作って売り出し、ブランド化する製本会社様も多くみられますが、埼玉県の下請け産業的な要素が多い製本会社が背伸びをしてあたかも文具メーカーの一貫を担うことが正しい選択かどうかはわかりません。

今回の会議の中でも一部デジタル化、ブランディングなどの言葉が飛び交う場面もありましたが、我々埼玉県の製本スペシャリストでしかできない技術革新などまだまだ隣同士で連携してできることがあるのではないでしょうか?

単価を下げない動きを取ることも我々下請け産業には必要であると考えます。

M&A、事業継承

最後に今後の製本業の行く末として、事業継承と吸収合併についても触れました。
まだまだ製本業はM&Aのような場面には直面していない「おやじ稼業」でありますが、将来的には必要な条件が満たされた時にこの選択肢もあるとまとめさせていただきました。

次回は6月

次回、第4回改善会議はデジタル部門の躍進というテーマで大手広告代理店より講師をお招きする予定です。
奮ってご参加いただけたらと思います。

今回月末のお忙しい中、参加下った企業様、本当にありがとうございました。